本日は、日本にとってとても大きな意味を持つ日ですね。
様々な過去があり、様々な想いがある出来事だと思います。
こういった出来事を前に私はたくさんの方に紡ぐ言葉を持っていませんので、
本日は、このことを私の視点から、私自身の体験を踏まえて
想い出し、つれづれとお話する時間にしたいと思います。
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昨日 私は、
母の命日が近いこともあり、
実家で父や姉夫婦と集まり
いろいろな話をしておりました。
母のことを話す中で、
私にとって母の弱さに
本当の意味で触れたのが、
この東日本大震災だったなと
思い出しました。
その時まで、私の中の母は、
気丈で明るく、太陽のようで
強い印象の母でした。
しかしこの震災の日、
一緒に働いていた母は、
職場の上を覆うアーケードが
聞いたことのない音を立てて
揺れ始めたときに、
見たことのない表情と声で
パニックを起こし、
トイレに一目散に逃げ込み
その隅で震えておりました。
私たちの地域は、
その後も被害がひどくなることは
なかったのですが、
母のように、
他人から見えないところで
ひどく傷ついた方も
やはりたくさんいらっしゃっるのだろうと
母を見て思いました。
人は忘れる生き物です。
年月が過ぎていく中で、
あの時の出来事や気持ちを
常に抱えたまま、
生きてはいられませんから
忘れることは、
生きていく上で重要なスキルだと
私は考えています。
しかし、こうして
折に触れて、
その時のことを思い出すことで
今、この目の前に広がる現実を
変えるヒントや
先を見据えて準備できることが
たくさんあるのだと思います。
人が前を向こうとするときに、
何かを教えてくれるのは、
常に過去にあると思います。
今日という日をただ過ごすのではなく、
あの日から今日まで生きて、
自分が何をしてきたのか、
どう変わってきたのか、
そしてこれからどうしていくべきなのか
あなたにとって
今必要だと思う方向性で
5分でも、考えてみる時間があると
過去にあった出来事を
自分の中で風化させないことに
つながるのではないかなと
思っています。
あの時起こったことを
「悲劇」で終わらせない”責任”が
今生きている私たちには、
あるのではないかと、思うのです。
みなさんにとって
2020年3月11日が
笑顔のたくさん咲く
素晴らしい日になりますよう祈っております。